あい

私は今日とんでもなくやらかしてしまった。
別れたということになっているのに、人がいるところで、軽いスキンシップでお尻をぺんぺんしてしまった。
やってしまった。どうしよう。

別れているのに、私は目が追ってしまっているし、オーラにあらわれていると思う。これは死活問題だ。
どうにかして、ある時だけは、その人のことを考えるのをやめなければならない。目の前のことに集中しなければならない。

好き合ってるという事実はある。
それなのに、話すことはおろか目を合わせることすらできない。悲しい。けれど久しぶりに会ったり話したりすると、ありがたみを感じる。愛おしさを感じる。

これは神様が気づかせてくれたのかもしれない。

これまでの私たちは、わりとオープンな付き合いだった。そのオープンな感じが、周りの人たちに迷惑だったのかもしれない。見たくない人もいるだろうから。
そして私は、その人といる時に対してあまり感謝がなかった。なんでこんなに一緒にいるんだろうとすら思っていた。
けれどそれは違ったのだ。
こうして離れて暮らしてみると、私たちが一緒にいられたことは素晴らしいことだった。一緒にいるだけでよかったのだ。

いつも失ってから気づくものが多すぎる。失ってからでは遅いのだ、失う前に気が付かないといけない。本当にしたいことは何なのか、本当に大事にするべきなのは何なのか。

私は、なにを失ったら私ではなくなるのだろうか。むずかしい。楽しく楽に生きていきたいのに、ずっとずっと悩んでいる。数学みたいに答えがでたらいいのに

もうすぐ誕生日だから、なにをあげようか決めかねている。あいするひとに、おくりもの。